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立ち退き料の相場をケース別に解説
立退料は、賃貸人側の事情により賃借人に退去してもらう場合に必要な費用や国が行政計画に基づいて土地を取得するために支払われる費用をさします。そして立退料の相場は目的物及びその性質などの個別的な事情によって異なります。
飲食店やテナントが賃貸店舗の場合、居住用建物よりも立退料が高額になる場合が多いです。賃料が約10万程度である場合には1000万から1500万が相場となると考えられています。店舗の場合に立退料を考慮する要素となる事情は、店舗の移転費用・営業補償・借家権価格の3つが挙げられます。具体的に移転費用には引っ越し費用や新店舗の内装費用などがこれにあたります。また、移転に伴い減収してしまう場合には営業補償も立退料に含まれますし、賃借人という地位が法律上保護されていることから賃借人としての地位を失うという点での保障として借家権価格というのが含まれる場合もあります。
戸建てで持ち家の場合、築10年で購入当時、土地建物合わせて約4000万円であったという事例では立退料が5000万円支払われたという場合がありました。国は都市計画にかかる戸建て住居に支払う立退料は現在の土地建物の相場価格、転居費用、仮住まいを確保するために支出する費用、工作物の補償などが考慮されます。また、立退を求められた住民の精神的な補償が加算される場合もあります。そのため、購入価格よりも高額に立退料を支払ってもらえることも少なくありません。
賃貸アパートの場合、賃料約5〜10万円のアパートの立退料の相場は約200万円前後と言われています。賃貸アパートの立退料においては賃貸人の事情と賃借人の事情を衡量して決定されることが多いです。例えば、賃貸人が立退を求める事情がやむを得ないと判断されるような事情であれば立退料は低くなる方向に傾きますし、逆に賃借人に立退を強いるのが酷であるという事情がある場合には立退料は高くなる方向に傾きます。このように、個別的な事情に応じて判断されることが多いです。
借地の場合は借地上に建物が建てられて利用されている場合と借地上の建物が利用されていない場合によって立退料の相場が場合分けされます。借地上の建物が利用されている場合には立退料の算定において借地権の相場価格を算定し、これに基づいて立退料を決定する場合が多いです。これに対して借地上の建物が利用されていない場合には借地権の相場価格から減額されることが多く、立退料は低額になる場合も少なくありません。
上記のように立退料は目的物、その他の個別的な事情によって異なります。立退を求められた場合に立退料が納得できない場合には賃貸人等と直接交渉すること必要があります。しかし、このような交渉によっても立退料の合意がされない場合には弁護士などの専門家に助言を仰ぐことも一つの手段ですし、場合によっては法的手段を取らなければなりません。
里村総合法律事務所は立退料の交渉について十分なノウハウを蓄積しております。
立退に関してお悩みの方は是非一度、当事務所までご相談ください。
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弁護士紹介
弁護士里村 格(さとむら いたる)
大阪の東天満の里村総合法律事務所に所属する弁護士です。
誠実・丁寧・公正を心掛けて,ご依頼者様にとって有益で納得できる解決を目指します。
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- 所属団体
- 大阪弁護士会
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- 経歴
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2010年 京都大学法学部 卒業
2012年 京都大学法科大学院 卒業
2014年 弁護士登録(大阪弁護士会)
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- 執筆・監修
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