執筆者
梅田新道法律事務所 所属
弁護士里村 格
経歴
- 2005年大阪府立北野高校 卒業
- 2010年京都大学法学部 卒業
- 2012年京都大学法科大学院 卒業
- 2014年弁護士登録(大阪弁護士会)
所属団体
- 大阪弁護士会
「明日から来なくていい」と言われた、契約更新を断られた。突然の解雇や雇止めは、生活の基盤を根底から揺るがす深刻な問題です。
しかし、すべての解雇が法的に有効というわけではありません。解雇には厳格な要件があり、それを満たさない解雇は「不当解雇」として無効となります。
当弁護士は、企業側・労働者側の双方で労働問題を扱ってきた経験があります。相手方の考え方や対応を熟知しているからこそ、より効果的な解決策をご提案できます。
日本の労働法では、解雇は「客観的に合理的な理由」があり、「社会通念上相当」と認められる場合でなければ、無効とされます。
つまり、会社が「能力不足」「協調性がない」などを理由に解雇しても、その理由が客観的に証明できなかったり、解雇という処分が重すぎると判断されれば、解雇は無効となります。
有期雇用契約(契約社員、パート等)の場合、契約期間の満了で雇用関係が終了するのが原則です。しかし、契約が何度も更新されてきた場合や、更新への合理的な期待がある場合には、雇止めが無効とされることがあります。
不当解雇の問題は、労働審判で解決するケースが多いです。
労働審判は、裁判所で行われる手続きですが、通常の訴訟よりも迅速に進みます。原則として3回以内の期日で結論が出るため、早期解決を望む方に適した手続きです。
実際のところ、解雇問題の多くは「解決金」を受け取る形での和解で決着します。
解雇が無効と判断されれば、法的には職場に復帰する権利がありますが、現実には復職は双方にとって難しいことが多いです。一度解雇を通告された会社に戻っても、良好な関係を築くことは容易ではありません。会社側としても、解雇を争った従業員を受け入れることに抵抗があるのが実情です。
そのため、復職ではなく、解決金を受け取って退職するという形での解決が現実的な選択肢となることが多いです。解決金の金額は、勤続年数、解雇の悪質性、交渉力などによって異なります。
もちろん、職場への復帰を強く希望される方もいらっしゃいます。その場合は、解雇無効を主張して復職を求めることになります。復職が認められれば、解雇期間中の賃金(バックペイ)も請求できます。
当弁護士は、企業側の立場でも労働問題を扱ってきました。企業がどのような考えで解雇を決断するのか、どのような証拠を重視するのか、どのような交渉に応じやすいのかを理解しています。
この経験を活かし、労働者側に立った場合でも、相手方の出方を予測した効果的な対応が可能です。
解雇を告げられた時、慌てて退職届にサインしてしまうと、後から争うことが難しくなります。「自己都合退職」として処理されてしまえば、解雇の無効を主張することができなくなるからです。
解雇を告げられたら、その場で何かに同意したりサインしたりせず、まずはご相談ください。
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