コラム

賃貸でよくある契約トラブルとその対策

2021.02.16

賃貸借契約において契約トラブルが発生してしまうことは少なくありません。契約トラブルは入居時の段階、目的物引き渡し後の契約中の段階、契約満了後の退去時の段階などに発生することが多いです。

入居時の段階で多いトラブルとしては、入居申込書提出後の撤回を拒絶されるというトラブルがあります。入居申込書は契約前の段階で提出するものですので、賃貸借契約を締結していない段階では基本的に撤回できることが多いです。もっとも、契約書にサインする前に賃貸借契約が成立している場合も稀にありますので、撤回の可能性がある場合には賃貸借契約に至る段階のどの時点まで撤回が可能かということを事前に確認しておくことでこのようなトラブルの対策が可能です。

契約中のトラブルは多岐に渡りますが、一例として、賃貸目的物の設備が故障してしまったり、破損してしまったりした場合に賃貸人と賃借人のどちらが修繕費用を支出するのかという問題があります。この場合、原則として賃貸人は目的物の修繕義務を負っているため、修繕費用等は賃貸人が負担します。しかし、本来の契約内容に基づかない賃借人の利用により目的物が故障・損壊してしまったような場合には賃借人が費用を負担しなければならないこともあります。このような場合、のちに賃貸人に費用負担してもらえるという考えのもと、勝手に賃借人が修繕してしまうと、賃貸人から費用を償還してもらえなくなってしまいますので注意が必要です。

また、設備が故障・損壊した場合には直ちに賃貸人に報告し、どちらが費用負担を負うべきかということを明らかにした上で賃貸人または賃借人が修繕するという方法を取ることで賃借人にとって不意打ちとなる費用負担を防止することができます。賃貸人が不当に修繕義務を履行しない場合など賃貸人の義務が果たされない場合には弁護士などの専門家にご相談されることをお勧めします。

退去時のトラブルとして多いものは、敷金契約を締結している場合には敷金の返還がされない場合や敷金契約が締結されていない場合には原状回復のための修繕費用を請求されてしまうことなどがあります。敷金は未払い賃料や掃除・修繕費が除かれて返還されますが、差し引かれた内容に不満がある場合には、直接賃貸人に抗議をすることや話し合いが難しい場合には内容証明郵便を送るなどして対処できる場合があります。差し引かれた修繕費や清掃費が、賃借人が負担するべきものなのか否かはその内容によって異なります。

ですので、賃貸借契約終了前に賃借人の負担が賃貸人の負担かという分類をある程度知っておくことで敷金返還時に速やかに抗議の対応ができ、紛争の早期解決を図ることができます。もっとも、敷金回収が不可能な場合にはその回収のために法的手段に出ざるを得ない場合もあります。そのような場合には、弁護士などの専門家にご相談されることをお勧めします。

上記に挙げた賃貸借契約上のトラブルは一例であり、賃貸借契約はトラブルの種が多く、事例も多岐にわたり、解決結果も一様ではありません。ですので、トラブルが発生してしまった場合には賃貸借関係を専門とした弁護士などにご相談されることも紛争の早期解決の一つの手段です。

里村総合法律事務所は契約締結時の諸問題について十分なノウハウを蓄積しております。お悩みの方は是非一度、当事務所までご相談ください。

弁護士 里村 格

執筆者

梅田新道法律事務所 所属

弁護士里村 格

経歴

  • 2005年大阪府立北野高校 卒業
  • 2010年京都大学法学部 卒業
  • 2012年京都大学法科大学院 卒業
  • 2014年弁護士登録(大阪弁護士会)

所属団体

  • 大阪弁護士会

TEL06-6316-8824

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