不動産の賃貸借契約の際に、賃借人が不動産を占有していた場合、賃貸人は賃貸借契約の終了によって、不動産の立ち退きを請求することができます。
もっとも、賃貸借契約の終了に際しては、民法(の解釈)上、特別の配慮が設けられています。
債務不履行に基づく契約解除には、「信頼関係が破壊されたと認めるに足りる特段の事情」が求められます。これは、対象となっている不動産は賃借人にとって生活の基盤となっており、長期的・継続的な契約関係を前提としていることが多いためです。
また、上記配慮から、不動産賃貸借の契約解約を申し入れる場合や、賃借人からの契約更新を拒絶するような場合には、借地借家法上「正当な事由」が要求されます。
では、立ち退きを拒否された場合いかに対処すればよいのでしょうか。
このページでは、賃借人に立ち退きが拒否された場合の対処法についてご紹介します。
■立ち退き拒否された場合の対処法
無条件での立ち退きに任意に応じない場合の対処法としては以下のものが考えられます。
・立退料の交渉
生活の拠点にしている不動産からの退去を求められると、賃借人は新たな拠点を探して引っ越しをする必要があります。そのためには、多くの初期費用がかかるため、立ち退きに応じないことが多いです。そこで、立ち退きに応じる代わりに立退料を支払うことを申し出て、金額を交渉することが考えられます。
立退料の支払いは、正当事由の補強要素にもなります。すなわち、立ち退きを正当化できる理由としては不十分な場合には、その不十分を補完するだけの立退料を支払うことで、正当な立ち退き請求とすることができます。
・代替物件の提供
上述のように賃借人は生活の拠点を失うことになるため、立ち退きには難化した態度を示すことが多いです。
そこで、賃貸人がほかに賃貸借契約を提供することができる物件を有しているのであれば、これを提供することによって、立ち退きに応じてもらうことが考えられます。
・弁護士に相談、法的措置
立ち退きを認めてもらうためには、民法や借地借家法上の要請をクリアしていることが求められます。
どのような場合に、立ち退きが正当なものとして認められるのかわからないような場合には、弁護士に相談して、立退料等の相談を行うことが考えられます。
立ち退き請求といった不動産問題に精通する弁護士は、立退料の相場など、立ち退きを認めてもらうために必要なことを熟知しています。そのため、弁護士に相談することで正当な立ち退き請求が可能となります。
また、相手方としても、弁護士の提示した内容は信頼ができるものとして、立ち退きに応じることも考えられます。
そのような場合には、訴訟の専門家である弁護士に相談する必要があります。示談で解決できない場合には、訴訟やそれに続く強制執行といった法的措置を採ることで、立ち退きを実現することができます。
以上のように、不動産の立ち退きを求めても応じない場合には、立退料の支払いや、代替不動産の提供、弁護士に相談することが考えられます。
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