コラム

売掛金が回収できない場合の対処方法

2021.02.16

売掛金の回収は、会社の円滑な経営において大きな役割を担うものです。しかし、時として売掛金の回収が遅延してしまうことや回収できなくなってしまうことがあります。このような場合には速やかに売掛金回収に向けて対処することが大切です。なぜなら、売掛金は消滅時効にかかってしまう恐れがあるからです。消滅時効とは、一定期間、権利行使を怠ってしまった場合に債権が消滅してしまうという民法上の制度です(民法166条)。

売掛金の場合、当事者間で売掛金の支払い期日を決定していることが多いため、この期日から5年間が経過し、かつ、相手方に時効の主張をされてしまうと売掛金は消滅してしまいます(なお、支払い期日の定めがない場合などは、売掛金の請求ができる時から10年または、売掛金を請求できることを知った時から5年のどちらか短い期間が経過した際に売掛金は消滅するとされています)。

まず、相手方が売掛金を支払わない場合、その理由を特定する必要があります。単に支払いを失念していたり、支払いが完了していたと勘違いしていたりする場合には相手方に連絡をして話し合うことで売掛金を回収することができる場合が多いです。

しかし、相手方が故意に支払いを遅延している場合や現状支払うことができる経済力がないと言った場合には法的な債権回収手段を取る必要があります。特に、相手方が経済的に困窮している状態にある場合には破産の恐れもあり、破産されると売掛金の回収は事実上不可能に近い状態になり兼ねないため、より迅速な対応を取ることをお勧めします。また、債権回収専門の弁護士にご相談されることも一つの手段です。

相手方が売掛金を支払わない場合には、最初の手段として相手方に対し、内容証明郵便を送ることが得策です。内容証明郵便を送ることで、上述した売掛金の消滅時効の進行を一時的に止めることができます(民法147条1項2号)。

そして、売掛金の支払いについて当事者間で交渉を行い、契約時の支払い方法とは別の方法で支払うことができる場合にはその方法を用いて債権回収することが考えられます。具体的には、売掛金の分割払い、貸金との相殺による売掛金の回収、相手方の有する債権を譲り受ける(債権譲渡)などです。これらの方法もとり得ない場合には訴訟によって解決を図ることになる場合が多いです。訴訟で勝訴すれば、強制執行を掛けることができます。訴訟を避けたい場合には、公正証書による強制執行などもありますが、相手方との関係等を考慮して適切な手段を選択する必要がありますので、債権回収専門の弁護士等にご相談されることをお勧めします。

相手方が破産し、債権回収不能になってしまった場合には保証人がいる場合には保証人に対して売掛金の支払いを請求することや、売買契約に際して担保の提供を受けている場合には担保権の実行を行うことなどが考えられます。

里村総合法律事務所は、債権回収を専門の一つとしております。売掛金の回収不能は会社に不利益をもたらし、経営に支障を生じさせる恐れもあります。売掛金の回収についてお困りの方はぜひ一度、当事務所にご相談ください。

弁護士 里村 格

執筆者

梅田新道法律事務所 所属

弁護士里村 格

経歴

  • 2005年大阪府立北野高校 卒業
  • 2010年京都大学法学部 卒業
  • 2012年京都大学法科大学院 卒業
  • 2014年弁護士登録(大阪弁護士会)

所属団体

  • 大阪弁護士会

TEL06-6316-8824

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