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著作権譲渡とは?契約書の雛形・テンプレートも紹介
「著作権を譲渡することとなったため契約を締結したいが、どのような内容が適切だろうか。」
「著作権を譲渡しても著作者人格権は残ると聞いたが、本当だろうか。」
このように、著作権についてお悩みの方は決して少なくありません。このページでは、企業法務にまつわる数多くのテーマのなかから、著作権譲渡契約書とその雛形・サンプルテンプレートをご紹介いたします。
■著作権譲渡契約書とは
著作権譲渡契約書とは、ある著作物の著作権を譲渡するための契約書のことをさします。ある著作物についての著作権を有している著作者が、他者に対してその著作権を譲渡するということは、しばしば行われています。たとえば、企業のロゴマークや広告の製作を請負った個人が、その企業に対して、製作したロゴマークや広告の著作権を譲渡するというようなケースです。著作権は、創作された著作物に対する重要な権利であるため、著作権譲渡契約書も極めて重要な契約書だといえるでしょう。
■著作権譲渡契約書の作成で注意するべきポイント
著作権譲渡契約書の作成にあたって注意するべきポイントは、どの著作物に対して、誰が保有する著作権を、誰に譲渡するか、を明確に規定することです。たとえば、対象となる著作物について、「キャラクターの絵」のような文言だけを記載していても、キャラクターをいくつか考案しているケースもあり、特定が十分でない可能性があります。そのため、どのキャラクターなのか、別紙に記載するなどの方法で、明確に特定することが大切です。
なお、譲渡代金を著作権譲渡契約書のなかに記載する場合は、譲渡代金の金額に応じて印紙税が課税されるため、印紙を貼る必要があります。譲渡代金額を記載しない著作権譲渡契約書の場合には、200円の印紙税が課税されるため、200円分の印紙を貼る必要があります。
■著作権譲渡契約書の雛形・サンプルテンプレート
著作権譲渡契約書の雛形・テンプレートを下記に記載しております。著作権譲渡契約書の作成にあたって、作り方や書き方が分からないという方も多くいらっしゃいます。下記の雛形・テンプレートは、一部加筆修正を行うことでご利用いただけますので、ぜひご参照ください。
著作権譲渡契約書
〇〇〇〇(以下、「甲」という。)と〇〇〇〇株式会社(以下、「乙」という。)とは、甲が保有する著作権を乙に対して譲渡することに関して、以下の通り本契約を締結する。
第1条(著作権の譲渡)
1.甲は、乙に対し、別紙に記載する著作物(以下、「本著作物」という。)に関しての著作権法第27条および第28条に規定する権利を含む一切の著作権(以下、「本著作権」という。)を乙に譲渡する。
2.乙は、甲に対し、第2条に基づき本著作権の譲渡代金を支払う。
第2条(譲渡代金の支払い)
乙は、甲に対し、本著作権の譲渡代金として金〇〇〇〇円(消費税込)を、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日までに、以下の金融機関口座に振込送金にて支払う。なお、振込手数料は乙が負担するものとする。
〇〇〇〇銀行
〇〇支店
種別 普通
口座番号 〇〇〇〇〇〇〇
口座名義 〇〇〇〇
第3条(保証)
甲は、乙に対し、本著作物が第三者のいかなる知的財産権をも侵害していないことを保証する。
第4条(著作者人格権の不行使)
甲は、乙の書面による承諾を得ない限り、乙および第三者に対して、本著作物に関する一切の著作者人格権を行使しないものとする。
第5条(著作権の登録)
乙が要請した場合、甲は、本著作権の譲渡を登録に関して協力するものとする。
第6条(損害賠償)
甲および乙は、本契約の違反によって相手方に損害を与えた場合、相手方に対して、当該損害(第三者に対する損害賠償金を含む)を賠償する責任を負うものとする。
第7条(権利義務の譲渡禁止)
甲および乙は、事前に相手方の書面による承諾を得ることなく、本契約に定める自らの権利または義務を第三者に譲渡してはならないものとする。
第8条(反社会的勢力の排除)
甲および乙は、自己およびその代表者、責任者、その他実質的な経営権を有する者が次の各号に定める事由のいずれにも反しないことを表明し、保証する。
①暴力団、暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係者、総会屋、その他の反社会的勢力(以下、これらを総省して「反社会的勢力」という。)に属しないこと
②反社会的勢力が経営に実質的に関与していないこと
③反社会的勢力に対して、資金、利益等を提供し、または便宜を図るなどの関与をしていないこと
④反社会的勢力との間に、社会的に避難されるべき関係を有していないこと
⑤自らまたは第三者を利用して、相手方または相手方の関係者に対し、詐術、暴力的行為または脅迫的言辞を用いないこと
第9条(契約終了後の措置)
本契約が終了した場合でも、第7条(権利義務の譲渡禁止)及び第15条(準拠法および管轄裁判所)については対象となる事項が存続する間、有効に存続するものとする。
第10条(準拠法および管轄裁判所)
本契約は、日本法を準拠法とし、日本法に従って解釈されるものとする。本契約の履行および解釈に関して紛争が生じたときは、○○地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第11条(協議事項)
本契約に規定されていない事項および記載事項に疑義が生じた場合には、甲および乙は、誠意をもって協議のうえ、その取扱いを決定するものとする。
本契約締結の証として、本書2通を作成し、甲乙記名捺印のうえ、各1通を保有する。
〇〇〇〇年〇〇月○○日
甲:○○県○○市○○区○丁〇〇番○○号
〇〇〇〇株式会社
代表取締役 ○○○○
乙:○○県○○市○○区○丁〇〇番○○号
〇〇〇〇株式会社
代表取締役 ○○○○
里村総合法律事務所は、大阪を拠点とし、著作権譲渡契約書の作成や審査をはじめとして、企業法務に関するご相談を広く承っております。
企業法務についてお悩みの方は、里村総合法律事務所までどうぞお気軽にご相談ください。
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弁護士里村 格(さとむら いたる)
大阪の東天満の里村総合法律事務所に所属する弁護士です。
誠実・丁寧・公正を心掛けて,ご依頼者様にとって有益で納得できる解決を目指します。
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- 所属団体
- 大阪弁護士会
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- 経歴
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2010年 京都大学法学部 卒業
2012年 京都大学法科大学院 卒業
2014年 弁護士登録(大阪弁護士会)
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- 執筆・監修
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